ここのところ、テレビをはじめ至る所でDoCoMo 2.0の広告が行われている。
反撃の狼煙を上げたドコモであるが、ここのところはイメージ戦略をメインに進めているような印象を受けた。ホームページや一部の広告では導入予定のサービスについて記載されていることもあるが、詳細についてはまだ伝えられておらず、最近の通信各社の傾向である「じらし」系の展開ではなかろうか。
さて、その中で最も注目されるのは、一台の端末で2つの契約を使い分けられる2in1というサービスである。2契約目の料金として月額945円を設定しており、2台目としての契約が増えているソフトバンクのホワイトプランを強く意識したサービスである。…厳密に考えれば、ホワイトプランは他社宛メールを使えるようにするためにホワイトプラン+315円の1295円となるが、そこはイメージというものだろう。
2in1では、二つの契約が一台にまとめられるとは言え、メインのAモードは通常契約同様のサービスが利用可能だが、Bモードではプッシュトークが利用できなかったり、メールがWebメールでの提供など多少使い勝手が悪い。将来的にはビジネスとプライベートでの使い分けを想定されているようだが、特にメール回りは改善が必要ではないかと感じる。
さらに、現在2回線を契約しているユーザーが2in1にまとめる場合は契約上、注意が必要となる。Aモードにする回線が機種変更、Bモードにする回線が解約後に新規契約という扱いになるため、Bモードの継続利用期間はリセットされ、いちねん割引等の年間契約割引の解除料が発生する場合があるので、多回線ホルダーは要注意だ。
現在、電話番号の追加についてはマルチナンバーで対応できるようになっており、サブというか、いわゆる「捨て」電話番号を使えるサービスは存在する。今回の2in1では、Webメールという形であれ、1つの端末で2つのメールアドレスを利用できるサービスを提案した。
…しかし、これならば公式サイトにもあるようなWebメールで新たなアドレスを利用できるサービスを利用すれば実現できてしまう。iモードが始まったばかりの時代から提供されてきた古いサービスでもある。2in1で「回線契約を使い分ける」ニーズは満足しても、「もう一つの電話番号、メールアドレスを1つの端末で利用する」ニーズは現状のサービスでも十分満たされるのである。
だが、契約約款の変更や運用の大幅な変更を伴う今回の2in1サービスの開始にあたっては多方面で相当の準備があったようで、他社にはそうそうマネできるものではだろう。将来的な運用ビジョンも発表会で示されており、今回の発表の内容だけではなく、これから様々なサービスが展開されると予想される。
異色の新サービスだけに早速試してみたいところであるが、ついこの間機種変更したばかりなので手が出ない。
…誰か感想聞かせてください(笑)